寅さんの日について

テレビシリーズの最終話では、主人公のフーテンの寅こと寅次郎が奄美大島までハブをつかまへに行き、そこでハブにかまれて死ぬことになつてゐました。しかし、次回予告で寅さんが亡くなることを知つた視聴者からの助命嘆願がフジテレビに殺到したため、急遽最後の場面をさしかへ、亡くなつたといふ話は寅さんの相棒から伝へ聞いたことなので、本当の話かどうか分からない、ひよつとしたら寅さんはどこかで生きてゐるんぢやないかと話すといふところで終はらせました。

あまりの反響の大きさから映画化されることになり、以来20年以上に及ぶ世界最長のシリーズ映画となりました。

第48作目「寅次郎紅の花」の舞台も奄美大島。ただ、こちらでは寅さんは亡くなつていませんが、翌年、49作目の撮影前に渥美清さんが亡くなつたため、48作目が最終作となつてしまひました。