ボイド時間

前に「ボイド時間」の説明をしてからだいぶたつてしまつたので、再度説明します。といふか、昨年10月23日に書いたものを(内容だけは)ほぼそのまま転載します。

ボイド(void)時間とは西洋占星術に基づいたもので、月の効力が一時的に弱くなる時間のことです。

西洋占星術では星(惑星・太陽・月)が存在してゐる星座と、星と星との角度(2つの星と地球とがなす角)が重要とされてゐます。ボイド時間とは、月がほかの星と意味のある角度(0度,60度,90度,120度,180度)を最後に作つてから、次の星座に入るまでの時間を指します。つまり、月が存在する星座が変はる前には必ずボイド時間が発生することになり、月は約1か月で天球を1周するので、1か月に12回程度発生することになります。

「特に影響を受ける星座」は、月が存在する星座から見て90度と180度に当たる3つ目、6つ目、9つ目の星座になります。その他の星座の人にも影響があり、月が存在する星座はやや強い影響、120度に当たる4つ目と8つ目の星座は中程度の影響、その他の星座は弱い影響を受けます。

ここで「〜の星座の人」といふのは、生まれたときに太陽が存在してゐた星座のことで、一般の12星座占ひで使つてゐるものです。本当は年によつて境目の日が少しずれるのですが、概ね以下のやうになります。


太陽が存在する星座  生まれた月日

おひつじ座(白羊宮) 3月21日〜4月19日
おうし座 (金牛宮) 4月20日〜5月20日
ふたご座 (双子宮) 5月21日〜6月21日
かに座  (巨蟹宮) 6月22日〜7月22日
しし座  (獅子宮) 7月23日〜8月22日
おとめ座 (処女宮) 8月23日〜9月22日
てんびん座(天秤宮) 9月23日〜10月23日
さそり座 (天蠍宮) 10月24日〜11月22日
いて座  (射手宮) 11月23日〜12月21日
やぎ座  (摩羯宮) 12月22日〜1月19日
みずがめ座(宝瓶宮) 1月20日〜2月18日
うお座  (双魚宮) 2月19日〜3月20日

上の説明では、ボイド時間は月にしかないというやうに書きましたが、他の星にもあり、その定義は同じです。しかし、月が一番人間に影響を与へるといふことで最も重要視されてをり、単に「ボイド時間」といつたときは月のボイド時間のことを指します。

ボイド時間中は月の効力が弱くなり、普段は抑へられている人間の感情や感覚が過剰に敏感・活発になります。そのため、この時間の会議はやたらと長引いたり決裂したりして、よい結果を残せません。また、この時間中に決断したことやはじめたことは、そのときには思つてもみなかつたミスがあつたり、当初の考へとは全く違ふ結末になつたりすることが多いとされてをり、注意が必要です。