「すなはち」の整理

新解さんより。用例も面白いので載せておきます。第六版からは用例の出典も示して戴きたいものです>三省堂書店さま。


即ち
(一)前の語句を承け、その趣旨を別の観点から より分かりやすく説明することを表わす。「『陽の当る家』 は―〔=端的に言えば〕幸福と善と豊かさを象徴する/戦前の封建的遺制―〔=たとえば〕家父長権だの戸主権だのが大手を振ってまかり通り…」
(二)ほかならぬ、その年月日 その場所 その人である、ということを表わす。「米国商業飛躍への節目になったのが、一九二九年、―大恐慌の年だった/玄関わきで草をむしっていたのが―〔=当の、会う相手の〕西郷隆盛であった」
(三)二つの物事の間に無視出来ない深いかかわりがあることを表わす。「動―騒に馴れた日本人は、静―寂を本能的に こわがる国民になってしまったようである」
乃ち
前文の叙述を承け、後文の展開を助けることを表わす。「会員はほとんど反対者ばかり、―〔=そこで〕彼としても打つ手は全く無かった」
則ち
前件に対応して必ず後件が継起することを表わす。「戦えば―〔=戦うと、いつでも〕勝つ」