けふの新解さん


当(た)る
(七)(B)賭けた通りの結果が得られた状態になる。「出し物が―/試験の山が―/△予想(狙い)が―/なかなか当たらない宝くじ/当たり外れがない」

何も、なかなか当たらない宝くじの次に当たり外れがないを持つて来なくても。他の籤は当たり外れがないけれど、宝くじはなかなか当たらない。駄目押し。第一勧銀から苦情が来さうです。




恋愛
特定の異性に特別の愛情をいだき、高揚した気分で、二人だけで一緒にいたい、精神的な一体感を分かち合いたい、出来るなら肉体的な一体感も得たいと願いながら、常にはかなえられないで、やるせない思いに駆られたり、まれにかなえられて歓喜したりする状態に身を置くこと。

さう云へば、これをまだ引いてゐませんでした。『新解さんの謎』の冒頭に出て来る言葉です。第四版にはない、高揚した気分で精神的な一体感を分かち合いたいやるせない思いに駆られたりが追加されてパワーアップしてゐます。しかも、第四版では合体したいという気持を持ちながらとあるのが、肉体的な一体感も得たいと願いながらと、前の文章を受け、さらに発展させる内容になつてゐます。これだけの文章の中に1つの恋愛の始まりから終はりまでがギュッと詰まつてゐる。新解さん、若い頃は苦労したんですね……(今も?)。

「合体」を引いてみると、第四版では(二)「性交」の、この辞書でのえんきょく表現とあつたのが、〔「性交」の、えんきょく表現としても用いられる〕と、この辞書でのを外してゐます。おそらく、この辞書では「合体」と云ふえんきょく表現は使はず、「恋愛」の項に見られるやうな直接的な表現をすることにしたのでせう。新解さん、攻めてます。

かうなつたら、『新解さんの謎』の順番に従つてこれも引かなければ。


性交
成熟した男女が時を置いて性的な欲望を満たすために肉体的に結合すること。

時を置いては第五版でも健在。第四版の合体する本能的行為性的な欲望を満たすために肉体的に結合することになつてゐます。やはり攻めてます。確かに人間の性交は本能だけで行なふ訳ではないでせうし(想像で書いてるんですよ。想像で。<何を言ひ訳してゐるんだね、富山君)。



新解さんの謎』にある第四版と、手元にある第五版の比較。やり出すと切りがないので、けふはここまで。