建国記念の日(紀元節)に寄せて

編集後記に書いたのですが、こちらにも書いておきます。

建国記念の日」の日附なのですが、「紀元節」の説明にも書いた通り、紀元前660年1月1日をグレゴリオ暦に換算したものです。でも、換算した日附に意味はあるのでせうか。神武天皇即位の日附は、正月朔日、即ち年立つ日であると云ふことに意味があると思ふのです。

祝日法の「建国記念の日」の意義にあるやうに、建国をしのぶと云ふのなら、建国のときのやうに1月1日にすべきでせう。年のはじまりが国のはじまり。1年のことを考へるともに、我が国のことを考へる日といふことでふさわしいのではないかと思ひます。

なほ、2月11日と云ふのはグレゴリオ暦に換算したものですが、ユリウス暦では2月18日となります。ユリウス暦の方が先行してゐるので計算間違ひかと思つてしまつたのですが、ユリウス暦が使はれ始めたのは紀元前44年(グレゴリオ暦は1582年)。それよりも遥か昔だからユリウス暦の方が先になつてゐる訳です。紀元前660年には……何を使つてゐたのでせう。

それにしても、コンピュータどころか計算尺さへもなかった明治時代、紀元前660年の旧暦を新暦に換算するのはさぞや大変だつたことでせう。コンピュータがあつても大変なのに。



メールマガジンdaily DANCEに、2月11日に決められた経緯(と云ふか裏話)が詳細に書かれてゐました。