化粧→けばい?

化粧」から「けばい」と云ふ言葉が出来た、とテレビで言つてゐたのですが、本当なのでせうか。

「けばい」は「けばけばしい」が略された言葉です。つい最近になつて使はれ出した言葉のため、辞書には載つてゐません(新語をどんどん取り入れる『三省堂国語辞典』になら載つてゐたりして)。

その「けばけばしい」は、はですぎて、かえって美しさを損なう様子だ。新明解国語辞典第五版』よりと云ふ意味です。

『旺文社古語辞典』(中学生の時から使つてゐるのだ)によれば、近世になつて使はれ始めた言葉で目だってはなやかである。の意となつてゐます。現代と違つて、見た目が良い意味のやうです。

目だってはなやかと云ふ意味ならば、これが「化粧」から来たと云ふのもをかしくないやうに思ひます。



でも、「けばい」は「化粧」から出来たとだけ言つてしまふのは、「けばけばしい」と云ふ言葉を介さずに直接「ケワイ」が「ケバイ」になつたみたいで、まづいと思ふのですが。