正假名讀みの續きの續き

Petroniusさん、御考察ありがたうございます。參考にさせて戴きます。

河野を「コーノ」と讀む場合ですが、さう云へば、「蝙蝠」は「かはもり(川守)」が變化して「かうもり」になつたのでした。ここから類推しても河野は「かはの」「かうの」で良ささうです。

河合(川合)は、「かはあひ」の「はあ」が「は」に縮まつたと考へて、「かはひ」と書いてゐます。でも、「カアイ」と讀ませてゐる場合は「かあひ」と書くしかないでせう。が、今の所「カアイ」と云ふ讀みの人は「可愛かずみ」さんしか入つてゐません。

またここに疑問を書いてしまふ。「郎」「朗」と書いて「ロー(らう)」ではなく「オ」と讀ませてゐる名前があります。「郎」には「をとこ」の意味があるので「を」で問題ありませんが、「朗」は「ほがらか」「あきらか」の意味なので、「を」とは書けないと思ひます。單純に「郎」と混同してゐるのならば「を」と書くことになるのでせうが、もしかしたら「ほがらか」の「ほ」なのかも知れません。苦しいか。



かうやつて正假名での讀みを附けてゐて、正假名の論理性を再認識してゐる所です。

「麻生」「桐生」は「現代仮名遣い」では「あそう」「きりゅう」ですが、正假名遣では「あさふ」「きりふ」です。「あさ」「きり」は正に「麻」「桐」であり、「生」を「ふ」とするのは「芝生」の例があります。しかし、「麻生」「桐生」をどう眺めても、「あそう」「きりゅう」などと云ふ表記は(一旦正假名遣を通さない限り)出て來ません。



サヨナラホームラン」を「サヤウナラ」と書くと逆にをかしい。