東北の神社巡り 2日目

只今仙台*1。挫いた左足がまだ痛いです。
けふは岩代一宮伊佐須美神社、奥州一宮(その4)塩竈神社に参り、その足で松島へ行つてきました。

  • 御朱印代五百円で驚いてゐてはいけない。伊佐須美神社は何と千円。但し、漏れなくガラス壜入りの御神酒が附いてきます。御神酒代が七百円なのでせう。さう思ふことにする。
  • 伊佐須美神社御朱印は何ともゲージュツ的といふか、前衛的といふか。書いた方、そつち方面の書の心得があるのかも知れぬ。
  • 塩竈神社はまたしても山の上……。ここは式内名神大社志波彦神社が境内に遷座してをり、御朱印は二社分が1ページに書かれます。なので五百円。
  • 松島では遊覧船に乗りました。台風の影響なのか波が荒い。
  • 松島にある社寺は明日から33年に一度の御開帳とのこと。1日早かつた。

伊佐須美神社

伊佐須美神社は陸奧國二宮(これに對應する一宮は都都古和氣神社ではなく鹽竈神社)で、岩代國新一宮とされてゐます。崇神天皇の御代、東北平定に遣はされた大毘古命・建沼河別命の親子が、それぞれ北陸道東海道を經由して東進し、この地で合流したことから「會津」と名附け、諾冉二神を祀つたのに始まると傳へられ、その後、この親子も祭神となつてゐます。
最寄驛は只見線会津高田驛なのですが、只見線は本數が少い。郡山から会津高田まで行く朝一番の列車では郡山發5時57分、会津高田着8時1分で早過ぎる。その次の列車では、会津高田着が何と13時31分。と云ふことで、使へません。しかし、会津高田から伊佐須美神社まではバスに乘るのですが、このバスは会津若松驛始發です。バスは結構な本數走つてゐますので、会津高田まで列車で行くくらゐなら、会津若松からバスに乘つてしまつた方が良いのです。郡山から会津若松までの列車も結構走つてゐるのですが、私はそれよりも少しだけ安くつく高速バスに乘りました。会津若松からは「高田経由」と云ふバスに乘れば伊佐須美神社の近く(横町バス停下車徒歩5分)を通りますし、さらに「あやめ荘経由」のバスならば伊佐須美神社の前(文殊堂バス停下車)を通ります。因みに「あやめ荘」とは伊佐須美神社の近くにある町營の温泉施設で、伊佐須美神社内の「あやめ苑」から名前をとつたものと思はれます。
伊佐須美神社境内に入ると、準備中なのか片附け中なのか、盆踊りの櫓が立つてゐました。鳥居脇には土産物屋が二軒。鳥居を入つた所にも土産物の屋臺が出てゐるのですが、店の前にゐるのは、神職さん? 參道の突き當りに樓門がありますが、入る所に白い布が下げてあります。横に注意書きがあり、「お急ぎの方はここで參拜して下さい」とのこと。樓門の右横に小さな入口があり、そこから中に入るやうです。後で調べて判つたのですが、實は樓門の白い布の前で參拜して、中には入らないのがこの神社での正しい作法らしい。と言つても職員さんは拒むことなく「どうぞ」とまで仰つてましたけど。拜殿前まで行くと、「中に入つてお參り下さい」と書かれてゐる。と云ふことで、拜殿に上がつて坐つて參拜しました。左足が痛くて正坐が嚴しい。
御朱印を御願ひすると、何と初穂料は千圓とのこと。それは高すぎないか*2、と思つたら、ガラス壜入りの御神酒(一合)附きでした。御神酒が七百圓なのでせう。さう云ふことにしておく。御朱印は何とも藝術的と云ふか。そのうち寫眞を載せますが、よく見ないと何と書いてあるのか判りません。
伊佐須美神社の前には「文殊堂」と云ふ寺院があります。後で調べて判つたのですが、正しくは「清龍寺文殊堂」と謂ひ、日本三大文殊堂の一つとされてゐるのださうな*3伊佐須美神社との關係は判りませんでしたが、神社のすぐ横にあるくらゐだから、少くとも江戸時代までは何らかの關係があつたのでせう。こちらも御參りしてゐるとちやうど会津若松行きのバスが來ました。

会津若松からは列車に乘つたのですが、これが失敗だつた。車内は滿員。しかも停車驛毎に人が乘つて來ると云ふ状況でした。こんなことなら歸りも高速バスにすれば良かつた。

鹽竈神社

次は鹽竈神社。今囘の旅の中では(關東の2社は別にして)格からしても知名度からしても一番有力な神社なのではないかと思ひます。單に「鹽竈神社」と書きましたが、境内には式内社志波彦神社遷座してをり、正式には「志波彦神社鹽竈神社」と竝稱します。一宮だつたのは鹽竈神社の方です。
最寄驛は仙石線本塩釜驛。郡山から仙臺まで新幹線に乘り、仙臺で晝食を済ませて仙石線に乘りました。この日の宿は仙臺なので、仙臺驛に大きい荷物を置いて行きたかつたのですが、數あるコインロッカーは全て使用中。どうなつとるんぢや。私と同じやうにコインロッカーを求めて仙臺驛をウロウロしてゐる人が他にもゐました。諦めて持つて行くことに。着替へくらゐしかないので、そんなに重くはないのですが(むしろ小さいリュックの方が御朱印帖、カメラほかが入つてゐて重い)。
驛を出ると、やはり大きな神社だけあつて、案内がちやんと出てゐます。それに從つて行くと、またしても坂道。鄰を車がスイスイと走り拔けて行きます。後で判つたのですが、私が通つたのは基本的に自動車のための參道で、歩行者向けの參道が別にあります。緩やかな石段の東參道と、鹽竈神社本殿のすぐ前に出られる急坂の表參道。表參道は上から見たのですが、かなりの急坂です。
自動車用參道を登り切るともちろん駐車場があるのですが、その先には志波彦神社の鳥居が見えます。左の奧には鹽竈神社の鳥居。實はこれが東參道の續きだつたのですが。まづ志波彦神社に參らうと鳥居を潛つて參道を進むと、志波彦神社鹽竈神社兩社前の廣場に出ます。志波彦神社に參拜して御朱印を戴かうとすると、「鹽竈神社の方で御願ひします」とのこと。
次は鹽竈神社。樓門を潛ると、目の前には武甕槌命・經津主命が祀られる左宮・右宮の拜殿が、右方に鹽土老翁神が祀られる別宮の拜殿があります。まづ左宮・右宮の方に參つたのですが、どうやら別宮に先に參るのが正しいらしい。御朱印を戴くと、志波彦神社鹽竈神社2社分が1ページに書かれてゐました。2社分なので500圓。

松島

*1:ホテルの端末なので正字が出ない。くそMS-IMEめー

*2:御朱印の相場は三百圓。高い所でも五百圓。「御氣持ち」と云ふ所もありますが……。

*3:「日本三大○○」が4つ以上あるなんてことはよくあるのですが、これはどうなのでせうね。