部屋捜し

step 0

今私は會社の寮に住んでゐるのですが、そろそろここを出ようと思つてをります。うちの會社の規定では、寮に入れるのは原則として入社から通算5年間となつてゐます。それはとうの昔に過ぎてゐる筈なのですが、私が大阪に來た時はまだ寮にゐられる期間で、「大阪の仕事が終るまで」と云ふことで退寮期限後も寮にゐられることになつたのです。しかしこれは、「關東に戻る」と云ふ前提での約束な訣で、關東に戻ることはもはや無ささうなので、いつまでも寮にゐる理由は無いのかなと。職場からも遠いし。と云ふことで、寮を出る爲に少し前から行動を起こしてゐたのです。ここには書いてゐませんでしたが。

step 1

まづどこに住むかを決める必要がある。職場はJR片町線(學研都市線)沿線なので、同じ線の方が良い。京阪交野線も許容範圍。この機會に片埜神社の氏子になると云ふのも考へたのですが、片埜神社最寄の京阪牧野驛は今の家よりも職場から遠いのです。諦め。それで、今の家と同じ市内の方が手續きが樂だらうと云ふことで、片町線の同一市内で數驛に搾り込みました(驛數を書くとどこの市か判つてしまふので書かない。數驛と云ふくらゐだから1驛ではないのですが)。
ではどの驛にするか。先週末(5月12日・13日)、實際に街を歩いて2驛に搾りました。
住む街を擇ぶ基準と云ふのは、人によつて色々あると思ひますが、私のその基準の中には神社と云ふのも入つてゐます。そこに住むと云ふことは、そこを氏地とする神社の氏子になると云ふことですから、やつぱりそこは見ておきたい。私が擇んだ2驛の近くの神社(うち1つの驛は神社が3つある)は、いづれもちやんと御祀りされてゐるやうで、ここなら良いと思つたのです。が、ある驛の最寄の神社。手水の水がいつたいいつから溜まつてゐるんだと云ふくらゐに汚い。それ以前に、ネットが掛けてあつて使へなくしてあるのですけど。この地區は止めとかうと堅く決意したのでした。
もちろんスーパー、コンビニ等の位置や交通の便も考へに入れてます。

step 2

住む所が決まれば部屋捜し。1人で住むので居室は1つあれば良いのですが、本を始めとする荷物が多いので、それを置く部屋もしくはスペースが欲しい。と云ふことで、居間を含めて2部屋の物件(1LDK, 2K, 2DKなど)を中心にネットで捜しました。いくつか候補を出したのですが、殘つたのはいづれ2LDK。台所附きの少し廣い洋間と、恐らく寢室用のそれより狭い洋間、それに6疊の和室と云ふ構成のものでした。恐らくは新婚さん向けなのでせうね。1人で住むには廣過ぎるやうな氣もしましたが、これより狭いのだと居室が合計8疊程度になつて物が置けなくなりさうな氣がしたのです。

step 3

不動産會社のサイトで候補に挙げた物件の情報を印刷して、とりあへず話を聽いて物件をいくつか見るだけの積りで不動産屋に入つてみました。かう云ふ所に入るのは始めてなので少し緊張。で、店の人に印刷して持つて來たものを見せて、希望條件を話すと、私が候補にしてゐたものを含めて同じやうな條件の物件の情報を挙げてくれました。その中から2つ(うち1つは私が事前に候補としてゐたもの。本當は完賣だつたが、ちやうど1部屋キャンセルが出た所らしい)を見てみることにしたのですが、擔當の方は「參考までに」とそれより狭めの部屋(一應2Kだが、各部屋が狭いので併せて9疊程度)も見てみるやう勸めるので、それも見てみることにしました。
1軒目。「參考までに」の狭めの部屋です。同じ棟で3部屋空いてゐるとのことで、3部屋とも見てみることにしました。入口に「フレッツ光 来てます」のポスター。1部屋目は4階。やはり狭い。いや、間取圖を見ての想像よりは廣いのですが、「そこにベッドを置いて、そこに机を置いて……」と考へて行くと、やはり狭い。これあ駄目だと次の部屋へ行くことにしました。2部屋目は3階。廣さ自體は1部屋目とのことなのですが……。間取りが違ふ爲なのか、廣く感じる。これなら荷物も置けさうと云ふことで、卷尺を取り出して長さを測つてみたり。何を慌ててゐたのか、卷尺の縁で指先を切つてしまひました。まあともかく好感触。3部屋目は2階。1部屋目と同じ間取りの上、窗から鄰の家が見えてしまふ、と云ふことでこれは却下しました。
2軒目。驛から10分と遠いのですが、鄰に大型ショッピングセンターがある(さらにその鄰にはこの地區の神社がある)と云ふ好立地です。2LDKだけに廣い。1人でこんな所に住んで良いのかと云ふくらゐ廣い。それは良いのですけど、片町線が目の前を通つてゐるので、電車が通る音がハッキリと聞えます。それに、三方をショッピングセンターの駐車場に圍まれてゐるので、その音も氣になる。不動産屋さんは、「實際に住んでみれば、生活音に紛れてそれ程氣にならない」と仰るのですが、さてどうだらう。
3軒目。私が事前に候補にしてゐた所です。2軒目よりさらに廣い。今なら照明器機一式とガスレンジがついて來るし、擔當さんは「ここに決めてくれれば頑張つてエアコンもつけてくれるやう交渉する」とのこと*1。1軒目の3階の部屋も氣になるけど、大きいことは良いことだで、「ここにします」と言つてしまひました(見るだけやつたんちやふんかい)。が、家賃・共益費で月7万2千圓と云ふ話だつた筈が、ここは駐車場も一緒に契約しなければならず、月8万圓になると云ふこと。そんな話聽いてないぞ。その額では無理と傳へると、擔當さんは家主さんと駐車場なしに出來ないか交渉して下さつたのですが、駄目とのこと。と云ふことで、1軒目の3階の部屋にすることにしました。卷尺で指先を切つてしまつた(しかもその時に、血が床に埀れたかも)のは、やはりこの部屋に何か縁があるのかも知れない。さう思ふことにしよう。

step4

不動産屋さんに歸つて假契約。家賃1箇月分*2を手附け金(つて言ふのか?)として支拂つて、保証金(要は敷金・禮金)等々は後日振込。なんだかんだ附いて、結構な額になつてます。
入居日は6月中旬〜下旬で考へてゐたのですが、家主さんの意嚮で、月途中からの契約は出來ない、6月1日からにして欲しいとのこと。と云ふことで、契約開始・鍵の引渡しは6月1日になつてしまひました。入居までの數週間は遊んでしまふことになるなあ。それに、必要書類は今週中に出して欲しいと言はれまして、保証人である父の判子を貰ふために、今週中に1度實家に歸る必要が出て來ました。

step5

コーヒーを飮む。usouso。いやいやまだまだstepはありますぞ。

*1:擔當さんによれば、2LDKのやうな部屋では、エアコンはついてゐないのが普通で、前に住んでゐた人が自分でつけたエアコンを殘して行つたと云ふものが稀にある、とのこと。

*2:5万7千圓。毎月拂ふ分には、それに共益費5千圓が加算される。