補足1 「ムーンライトながら」號の指定劵の取り方について

普通「指定劵」は乘る驛から降りる驛までの物を買へば良いのですが、「ムーンライトながら」の場合は少し變則的です。それに、「青春18きっぷ」の時期は1箇月前の發賣と同時に賣切れることもありますので、事前に「作戰」と立てておく必要があります。

ムーンライトながら」は9輛編成です。基本的に増結はありません(乘客が多い時は別に臨時便が出ます)。指定席の區間が以下のやうになつてゐます。

  • 1〜3號車 名古屋まで指定席
  • 4〜6號車 小田原まで指定席
  • 7〜9號車 小田原まで指定席(名古屋で切離し)

東京から名古屋までで指定席を取ると、1〜3號車の中から席が擇ばれることになります。その爲、1〜3號車は早く席が埋まることになります。

「東京から名古屋まで」の席が滿席になつてゐたらどうするか。4號車以降は小田原から先が自由席になります。だからと言つて、小田原に着いたらその席を空けなければならないなんてことはありません。その儘坐つてゐても良いのです。ですから、「東京から名古屋まで」で滿席と言はれたら、「ぢやあ小田原までならありますか?」と訊いてみませう。1〜3號車が滿席なら4號車以降から席が取られる筈です。(だからと言つて、最初から「小田原まで」と言つてしまふのは駄目です。それで1〜3號車の切符が出て來てしまつたら、小田原で席を空けなければならなくなります。)

また、「ムーンライトながら」には「セミコンパートメント」の座席(4人が向合はせになつて坐る席)があり、これは一般の席と切符が別になつてゐます。「名古屋まで」で滿席と言はれた時、「セミコンパートメントはありますか?」と訊いてみるのも手です。

但しこれは通常の時の話。先程も書きましたやうに「青春18きっぷ」の時期は發賣と同時に完賣することもあります(特に年末と御盆の「コミックマーケット」開催日)。この場合は、最初から「小田原まで」にしておきませう。もちろん、1箇月前の朝10時に驛へ行つて豫約をしなければなりませんが。驛によつては「事前豫約」を受附る所もありますし、JR東日本の「えきねっと」では、1箇月1週間前から事前豫約をしてくれます(他の會社については存じてをりません)ので、これを利用すれば朝10時に驛にゐなくても済みます。

と云ふか、マルスがもう少し融通を效かせてくれればねえ。「名古屋まで」(1〜3號車)が駄目だつた時に4〜9號車の「小田原まで」の切符を取れるやうにするとか、セミコンパートメントも一緒に檢索するとか。



東京行の上りの場合は、1〜3號車が東京まで、4〜9號車が熱海まで指定席です(連結・切離はありません)。まずは東京までで取つてみて、駄目だつたら熱海までで取つてみて下さい。「青春18きっぷ」の時期は最初から「熱海まで」です。